剪定の話

 剪定とは、樹木を庭のデザインや目的・機能の合った姿、かたちに整えるために、枝葉あるいは、幹の一部を切り除く作業をいいます。
 樹木は、年々生長し続けるので、そのままに放置しておくと枝葉が茂りすぎて形が乱れ美観を損なうばかりでなく、日照や通風も悪くなり、樹冠内部の枝が折れたり、病虫害に侵されやすくなります。本来切るべき枝でも、樹種あるいは、剪定の目的によっては故意に残すこともあります。樹種の固有の美しさや性質を理解した上で、枝くばりを良く見定めて剪定することが大切です。
 剪定の種類には、目的に合わせて


枝おろし
太い枝を幹の付け根からノコギリで切り落とす方法

枝透かし
伸びすぎたり、込みすぎている枝を切り除き、通風や日照を良くして光合成を促進させ、枯れや病虫害を防ぐ

切り戻し
伸びすぎた枝を途中で樹形を整え、樹形の縮小と同時に枝を若返らせ、樹勢を回復させる。

刈込み

     等の方法があります。

 樹木の如何にかかわらず、まず除去する枝は、枯れ枝、折損によって危険をきたすおそれのある枝、病気の枝、通風、採光、架線などの障害となる枝、生育の止まった弱小の枝、樹形を乱す枝、生育上不要な枝などです。


生育不要な枝
徒長枝(とび枝)幹や枝から上の方に長く伸びた枝。放置しておくと樹形が乱れ、勢いが良すぎるために他の枝に養分が、行きわたらなくなる。
やご(ひこばえ)根元または、地中にある根元に近い根から発生する小枝で、これを放置すると養分がとられ樹勢が衰弱するため、早く剪定をした方がよい。また衰弱した樹木からは無数の小枝が出る場合がある。
胴ぶき(幹ぶき)樹木の衰弱が原因で幹から小枝が発生するもので、放置すると体裁が悪いばかりでなく、ますます樹体を弱らせるので見つけしだい剪定をする。
からみ枝(交差枝)一本の枝が他の主枝のからみついたような形になるもので、樹形を乱し、美観を損ねるため剪定をする。
逆さ枝幹の方に向かって伸び樹形を乱す原因になる。
平行枝長さ、太さが同じような2本の枝が、上下左右に平行して伸びているもの。


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